に投稿

トラウマとレジリエンス~心的外傷からの回復力最前線!~|2018年12月23日(日)&24日(月祝)

◎ 配布資料+音声データをご購入いただけます

1)「心なんて、折れてなんぼ。私なんて、何度心が折れたか知れない。今でもしょっちゅう折れていますよ。(全日本女子バレー監督、中田久美氏の言葉)

「死ぬこと以外、かすり傷」(真山仁著『ハゲタカ』の主人公、鷲津政彦のきめ台詞)

2)心は、1度傷つくと、回復することはなく、不可逆的に悪い方向へと向かうものなのでしょうか?負った傷は、地滑り的に崩壊していくもの、でしょうか?中田久美氏や鷲津政彦は、そうではない、と教えてくれます。

3)あなたは、ここ数年、耳にするようになった「レジリエンス(resilience)」という言葉をご存知でしょうか?心理学の世界では、当初、ファミリーセラピーやポジティブ心理学で使われ、現在、他の領域へと広がっています。最近では、経営や人事の分野でも、盛んに使われるようにました。

4)レジリエンスは、もともとは、物理学の言葉です。「ある物体が、外から加えられた力によって、曲げられたり、伸ばされたりした後に、もとの形に戻る力」をいいます。この物理学用語が、心理学に活用されるようになりました。

心理学における意味は、(A)「トラウマ、逆境、悲劇、理不尽、脅威、極度のストレスに直面する中で、壊れることなく、もとの形や状態に戻るしなやかな力」、「回復力、復元力、弾力」などです。加えて、(B)「元の状態よりも、より強靭に、賢く、高次な状態にする力」を指すこともあります。

前者(A)は再適応力、後者(B)は質的変容力を意味します。レジリエンスは、幅広い概念です。(A)の(再)適応は、一般的心理学の領域、一方、(B)の適応を超えた質的変容は、(一般心理学ではなく)深層心理学やトランスパーソナル心理学の領域です。

5)このセミナーでは、レジリエンスについて、幅広い角度から、トラウマ(や依存症、うつ、解離など)との関連で取り組みます。傷ついた心の癒しや回復と共に、変容に関して学びます。レジリエンスの基本と最先端についてお伝えします。

10月セミナーの「解離」、11月セミナーの「依存症」と密接な関係にある内容です。その延長、応用としても有益です。今回は年末集中セミナーで2日間ありますので、前回、前々回のセミナーに参加されていない方にも基本からよく理解できるように、ていねいにセミナーを進めていきます。

6)人生において、トラウマを経験しない人はいません。トラウマは、その質、量、トラウマを受けた回数や環境や年齢・・・などによって異なります。それら1つ1つは違うもので、どれ1つとして同じように扱うことはできません。

が、どうして、ある人はトラウマを負った結果、PTSDやうつやアルコール依存症を患う人がいる一方で、別な人には、レジリエンスが働くのでしょうか?そこには何か秘密やパーソナリティの特徴、環境要因があるのでしょうか?レジリエンスを持った人には、何らかの共通点があるのでしょうか?

7)あなたは、「ブリコラージュ」という言葉を聞いたことがありますか?人類学者のレヴィ=ストロースが使い始めた用語で、手元に持ち合わせた用具や材料で、破たんした現状を取り繕い、切り抜けることを意味します。

たとえば、やぶれたシャツを縫い合わせたり、パッチワークにしたり、割れたお茶碗に金継ぎをしたりして、再利用するための作業を指します。そこにあるマインドは、0か100か思考ではなく、「モッタイナイ」志向です。(注:詳しくはセミナーでお伝えします)

小さな対処療法をていねいに繰り返し、組み合わせることで、現実の破たんに対応する工夫です。これは、トラウマの現状への(再)適応に、大変役立ちます。

8)もう1つは、トラウマの質的変容に関するものです。そこには、トラウマを負った内容に加えて、トラウマを帯びたフレームの変化(=リフレーム)やリノベーション(=再編集)が絡んできます。この点については特に、大変なトラウマを負いながらも、心の変容の過程でレジリエンスを発揮したケースを複数ご紹介します。

8)心のレジリエンスの代表例に、(A)強制収容所や(B)刑務所に、長期間にわたって無理やり閉じ込められながらも、帰還した人たちがいます。

(A)の代表は、『夜と霧』の著者、ヴィクトール・フランクルや、ベトナム戦争時に捕虜となった退役軍人たちがいます。(B)の代表は、「サイコシンセシス」の創始者、ロベルト・アサジオリや、南アフリカ元大統領、ネルソン・マンデラがいます。

トラウマに対する質的変容を促すレジリエンスには、人生の意味や目的、さらにはスピリチュアリティが関与します。このセミナーでは、こうした実例も参照しながら、トラウマとレジリエンスについて、多角的に学びます。

9)最後にもう1つ。中田久美氏や鷲津政彦に代表されるレジリエンスには、次のような点があります。

心は折れた。

血は流れた。

環境は悪い。

世間も悪い。

自分の人生は、思い通りにならない。

傷は負ったまま。

が、私はやる。アクションを起こす。四の五の言わずチャレンジする。

これは、『風と共に去りぬ』の最後のシーンで、主人公を演じるヴィヴィアン・リーが、全てを失ったけれど、「私にはタラ(という大地)があり、これからも挑戦をやめない」と叫んだシーンを彷彿とさせます。今回、あなたがレジリエンスを具体的に活用できるように、実用性を意図しながらセミナーを行います。

このセミナーでは、良質なケースをもとに具体的に学んでいきます。トラウマ、各種依存症、解離に苦しんでいる人は、相当数いらっしゃいます。そんな方たちに、レジリエンスは、またとないテーマです。

今回のテーマにご関心のある専門家の人、専門家をめざす人、また、一般の人、初心者の人のご参加をお待ちしています。

* * * * *

日時■ 2018年12月23日(日)&24日(月祝) 10:00~17:00

会場■ 都内(お申込みいただいた方に詳細をお伝えします)

費用■ メールマガジンにてご案内しております。

講師■ 富士見ユキオ・岸原千雅子