その2つもぜひとも学んでいただきたい。ですが、その前に、パーソナリティの深層構造を、「病態水準」から想定できるようになっていただきたいのです。
病態水準は、かつて「神経症」と「精神病」の2つがあり、その中間/境界に(その2つが混在した)「パーソナリティ障害」がある、と考えられていました。今日では、そこに「ASD(自閉スペクトラム症)」が、加わっています。
まずは、「神経症」「パーソナリティ障害」「精神病」「ASD」の基本を、身に着けてくだたい。なぜなら、それが身に着いていてこそ、適切なセラピー、カウンセリング、コーチングができるからです。
たとえば、目の前のクライエントの人が、一見、健康そうだけれども、精神病水準を潜在させているかもしれない。この場合、早期に精神科医と連携すべきではないだろうか?
たとえば、あるクライエントの人に対して、「抑圧の解除」を目指すといいのか、あるいは「抑制」を行うといいのか?
こうしたことは、病態水準の理解がなければ、さっぱりわからないでしょう。
ちなみに「抑圧の解除(uncovering)」は、「蓋(カバー)を取ること」「ブレークスルー」を意味します。それは、神経症や健康な人に適切な介入です。一方、「抑制(containig)」は、「包むこと」「封印すること」で、精神病やパーソナリティ障害との取り組みに不可欠です。