弁護士向けサービス

3分間エクササイズ

ここまで読んでくださったあなたへ、小さなプレゼントです。
3分間でできるエクササイズをご紹介します。

このエクササイズ1〜3は、あなたがクライエントとの面談を始める前に、心のシミュレーションをするために考えられています。面談の各場面で行うことも、あなたとクライエントにとって大変有益です。

(1)面談の前に…

心にクライエントを思い描いてください。クライエントとあなたの間に境界線を引きます。あなたにはあなたのテリトリー、クライエントにはクライエントのテリトリーがあります。このテリトリーあるいは領分を踏まえて、クライエントを支援します。クライエントの情緒、気持ち、思い、感情を敬い、認め、共感するようにします。あくまで、あなたのテリトリーの「内側」で、試みてください。

心にクライエントを思い描いてください。クライエントとあなたの間に境界線を引きます。あなたにはあなたのテリトリー、クライエントにはクライエントのテリトリーがあります。このテリトリーあるいは領分を踏まえて、クライエントを支援します。クライエントの情緒、気持ち、思い、感情を敬い、認め、共感するようにします。あくまで、あなたのテリトリーの「内側」で、試みてください。

「あなたが、どんなに傷ついているのか、良く伝わります」
「あなたは、心底、腹を立てていらっしゃるのですね」
「あなたは、言葉にできないくらいの恐ろしさに、苦しんでいるのですね。大丈夫です、法的にできることは精一杯支援します」
「あなたは、悲しんでいらっしゃるのですね」
「あなたは、絶望し、むなしいのですね」
「必要であれば、サイコセラピストや医師をご紹介します。チームで、あなたを包括的にサポートします」
「あなたが不安にさいなまれたとき、相談できる人はいますか?」

こういったことを、心の中で呟いてください。1~2度繰り返します。

(2)面談の中で…

クライエントがあまりに憤ったり、怯えたり、叫んだりした場合は、お腹からゆっくりと深呼吸するように、目の前のクライエントに伝えて下さい。そして、次のように言ってみます。

「あなたが、いま取り組んでいることは、大変困難なことです。少し、時間をとって、深呼吸したり、背伸びをしたり、ストレッチしてみませんか? 私も一緒にやってみます。気持ちを新たに、難題にご一緒に取り組みましょう。」

あるいは、沈黙を保ち、クライエントが怒り、泣き、呻くのを、心を込めて見守るのいいでしょう。このとき、あなたのテリトリーやバウンダリー(境界線)を保つようにしてください。クライエントの人は、あなたに、ただ、そばにいてほしいだけかもしれません。沈黙は、時にとても有益です。

クライエントが、暴力的、危険になった場合は、あなたは場を離れたり、安全を確保して、クライエントが落ちついてから、じっくりと、ゆっくりと、しっかりと話を聴きます、と伝えます。

(3)面談を終えるにあたって…

あなたが聞いたことを簡略にまとめて、クライエントに伝えます。また、次回の面談予定について伝えます。クライエントの精神状態が心配な場合、セラピストや精神科医の連絡先を伝えてください。

クライエントの面談について、同僚と話し合ったり、事例検討会で仲間や先輩や師匠と検討したり、セラピストにコンサルテーションを受けたりします。あなたのテリトリーを守り、あなたのできることを精一杯行ってください。あなたの限界を、大切にしてください。

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