生命の根源から切り離され、再び出会う『心のグレート・ジャーニー』~ウォシュバーンのトランスパーソナル発達心理学に学ぶ~|2026/6/28(日)


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1)人生がうまくいっていないわけではない。

仕事もしてきた。

人間関係もそれなりにある。

それなのに、どこか空虚。

なにか満たされない。

どこか「本当の自分」を生きていない感じがする。

それまで見えなかったそうした問いが、人生のある時期から姿を現します。

何のために生きてきたのか。

この人生に意味はあるのか。

なぜ満たされないのか。

この問いは、あなた「個人」の問題なのでしょうか。

それとも「人間そのものが抱える発達的課題」なのでしょうか。

2)トランスパーソナル心理学者マイケル・ウォシュバーンは、こうした空虚感を、人間の発達そのものに”組み込まれた現象”であると考えました。

それは病気ではなく、”誰も”が抱える課題です。

”誰も”が、向き合わなければならない発達テーマです。

以下、ウォシュバーンの考える発達課題について述べます。

3)私たちは誕生のときには、「世界」から”分離”されてはいません。

身体も感情も、世界とのつながりも、「ひとつの生命の流れ」として体験している。

ウォッシュバーンは、この生命の根源的な流れ・次元を「力動的基盤(dynamic ground)」と呼びました。

それは、生きる力、創造性、愛する力の源泉です。

魂の源です。

4)人は成長するにつれて、「私 / 自分」という「主体」、つまり「自我」を形成していきます。

これは、私たちが生きていくうえで獲得すべき発達課題です。

社会で生きるためにも、現実を理解するためにも、自我の確立は欠かせません。

この、自我の確立までに、私たちの心の内側では、大きなできごとが、すでに起きています。

フロイトのいう「原抑圧(primal repression)」です。

”何か”が、私たちの”知らないところ”で分離され、初めて無意識という領域が作られる。

これが原抑圧。意識が生まれる以前に抑圧が生じていることを意味します。

(注:「原抑圧」は、いわゆる「抑圧(repression)」と異なります。この2つの違いについては、セミナーでご説明します)

5)ウォシュバーンは、フロイトの原抑圧をより深く広く理解しました。

人は自我を獲得する代償として、生命の根源との直接的なつながりを”喪失”している。

ウォシュバーンによれば、その結果、私たちは世間に適応します。

しかしその一方で、生きる実感や存在の深みからは切り離され、遠ざかっていく、というのです。

6)やがてある時、たとえば中年期・老年期に、それまで支えになっていた価値観が揺らぎ始めます。

仕事の成功、社会的地位、肩書き。

それらだけでは支えきれない”何か”が、現れます。

強い不安、空虚感、孤独、抑うつ、意味の喪失。

時には、人格が崩れていくような感覚さえ生まれます。

ウォシュバーンは、それを単なる病理とは考えません。

「危機」、つまり危険とチャンス(好機)とが、一緒にやってくる時期での ”必須の内的出来事”、ととらえます。

この危機をチャンスにするには「上/高み(up)」にではなく、「下/深み(down)」へ向かうことが求められます。

グローイング・ダウン(growing down)が必要です。

7)ウォシュバーンは危機の過程に、「超越に奉仕する退行」(regression in the service of transcendence)の存在を発見しました。

超越のために、「下/深み」に向かう必要があるのです。

それは単なる退行ではありません。

過去への逆戻りでもありません。

病的うつでもない。

失われた生命の深層・根源へ降りていき、切り離された側面と再び出会い、統合に向けたプロセスに不可決な「退行」です。

その過程は”苦しい”。

マイナスの退行や病に似ているために。

たとえば精神病的、パーソナリティ障害的、うつに酷似したプロセスを経験することも、少なくありません。

それを「魂の暗夜」と呼びます。

しかしその暗夜の中にこそ、新しい発達の可能性が潜んでいる。

8)ユングは、男性の内なる女性性を「アニマ(anima)」、女性の内なる男性性を「アニムス(animus)」と呼びました。

それは単なる性格の一部分ではありません。

性格の「外」にあるものです。

アニマとアニムスは「魂」であり、感受性、創造性、愛する力の核心です。

私たちが成長の中で置き去りにしてきた、もう一人の自分です。

私たちは超越のための退行の中で、アニマやアニムスという失われた深層自己と、新たに出会い直すことになります。

それは大変な難題であり、過程です。

なぜそれが難題であるかについては、セミナーで詳しくお伝えします。

9)次に「霊における再生(regeneration in spirit)」の段階が続きます。

それは、自我が、力動的基盤(=霊的根源)との再接触によって内側から作り変えられることです。

自我は源泉へ帰還し、真に癒され、霊的に変容するのです。

自我が力動的基盤との再結合によって、新しい存在様式へと生まれ変わること。

それが、霊における再生です。

10)ウォシュバーンは、心の発達の最終段階を「心全体の統合(whole-psyche integration)」と呼びます。

自我が霊的・生命的根源と再結合しながらも、自我としての機能を失わずに生きている状態です。

11)トランスパーソナル心理学には、「自我」に関する2つの考え方があります。

1つは、自我は迷妄・幻想だから、自我を否定し「無我」を目指す立場。

「禅仏教」に影響されたトランスパーソナル心理学が、その一例です。

もうひとつは、存在の根源である力動的基盤からの分離・疎外・対立をやめ、全体の一部分として機能する、また全体に奉仕する自我です。

12)ウォシュバーンは、自我を無くすことや、神秘・スピリチュアル体験を最終目的としていません。

そうではなく、十全に発達し、判断力があり、社会的責任を果たし、同時に、深層の生命力、創造的想像力、愛から切り離されていない、成熟した自我の育成を志しました。

トランスパーソナル心理学、スピリチュアル・トレーニング、神秘主義修行などの中で、《自我の変容、成熟、練磨、陶冶》をこれほどまっすぐに目指す心理学者は、ウォシュバーンをおいていません!

あなたはスピリチュアリティ(霊性)、ソウル(魂)、神秘体験だけでなく、《自我の十全な発達・良質な自我の育成》に興味関心がありますか?

13)それは、地に足の着いたスピリチュアリティを可能にします。

スピリチュアリティやソウルを心理療法やコーチングに取り入れたい専門家に、大変有益な視座です。

あなたの日常が霊性や魂に彩られ、より充足したものになるでしょう。

14)このセミナーでは、以下のことを学びます。

  • マイケル・ウォッシュバーンの発達理論
  • 力動的基盤の意味
  • フロイトの原抑圧とウォッシュバーンの原抑圧
  • 「原抑圧」と、いわゆる「抑圧」との違い
  • 超越のための退行とは何か
  • アニマ・アニムス(魂)と深層自己
  • 霊における再生
  • 心全体の統合
  • 人間の深層発達の全体像
  • 空虚から充足・充実への過程
  • どうすれば生命の根源へ戻り、その力を回復できるか
  • 自我の十全な発達・良質な自我の育成

15)今回、「生命の根源から切り離され、再び出会う『心のグレート・ジャーニー』~ウォシュバーンのトランスパーソナル発達心理学に学ぶ~」にご関心のあるセラピスト、カウンセラー、ボディワーカー、アドバイザー、ケースワーカー、コンサルタント、コーチ、ファミリービジネスの専門家、福祉や教育、医療関係者のご参加を、お待ちしています。

一般の方、初心者の方のご参加も大歓迎です。

当日セミナーにご参加できない方は、USBと資料の形でセミナー内容をご購入いただけます。

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日時■ 2026年6月28日(日)10:00~17:00

会場■ zoomオンライン会議(お申し込みいただいた方に詳細をお伝えします)

費用■ メールマガジンにてご案内しております。

講師■ 富士見ユキオ・岸原千雅子