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1) 一部のプロフェッショナルな対人援助職だけが活用してきた、最強のアセスメント・ツールに「病態水準」があります。
数あるアセスメント法のなかで、これより良質で有益なものを、私たちは知りません。
病態水準は、パーソナリティの「内側」 からの「構造的」見立てを可能にする、 “深層心理的” アセスメントです。
今月のセミナーでは、病態水準をとりあげます。
病態水準のまなざしが身につくと、あなたのアセスメントは、豊かで精妙になります。 あなたは見立てに手ごたえを感じ、対人援助に自信をもつことができます。
2) 次のようなことで、悩んでいませんか?
- 技法を学んだのに、現場で通用しない。
- クライエントの内面で、何が起きているのか見えない。
- クライエントとの関係が難しくなってしまう。
- 自分の見立てに自信がない。
- 見立てについてきちんと学んだことがない。
- 習ったアセスメントが、表面的な気がして不安。
- 自己流の見立てに限界を感じる。
あなたに1つでも当てはまるなら、このセミナーは有益です。
3) セミナーでは、次のことを目標とします。
- クライエントを、病態水準的に見立てる。
- 家族や組織の理解を、病態水準を通して深める。
- ケースが行き詰まった理由を、内的、深層的、構造的に見直す。
- どの病態に対して、どの流派のセラピーを活用すべきか、選択できる。
- 自分にとって知らない、あるいは敵対的な流派を用いることが可能になる。
- クライエントの「健康な側面」と協力できる。
- 医療との質の良い連携が可能になる。
結果として、あなたは自信をもって支援に臨めるでしょう。 あなたは、能動的で機能するプロフェッショナルな対人援助職になるでしょう。
4) 今回のセミナーで学ぶことで、自分自身のどの側面に傷つきや病理があるのか、についても、自己理解を深めることができます。
それが、自身の対人関係や人生にどのように影響しているかについても、見当をつけることができるでしょう。
また個人についてはもちろん、カップルや家族、企業、組織、集団支援の専門家の方にとっても、個人と同様、その集団や組織の、どの側面にトラウマや病理があるのか、見立てを立て、支援に活用することができるでしょう。
5) 病態水準は、もったいないことに、これまでは主に精神科領域で働く対人援助のプロフェッショナル ~精神科医、ナース、ケースワーカー、心理士~だけに用いられてきました。
なぜなら、そこでは「精神病水準」の理解が不可欠だからです。
精神病水準は病態理解に必須ですが、それは精神病、すなわち統合失調症、非定型精神病、双極性障害Ⅰ型などだけに潜むわけではありません。
「パーソナリティ障害水準」、さらには強迫性障害のような「神経症水準」にも、部分的にですが、精神病水準が潜在します。
各種依存症や共依存、複雑性PTSD、解離、発達障害、ACE、機能不全家族にも、精神病水準が “間違いなく”、混在しています。
6) 病態水準は、あなたが学んだセラピー、カウンセリング、コーチング、コンサルティング、ケースワークを「実践現場」で、実用的かつ有益にするツールです。
ある流派のセラピー、カウンセリング、コーチング、ボディワーク、コンサルティングは、その流派の講座やセミナー、ワークショップの中で、通用します。
しかし、その講座やセミナー、ワークショップの外に出た実際の現場では機能しないことは少なくありません。
7) どうしてでしょうか?
それは、あらゆるセラピーやコーチングが、「ある病態だけ」を射程にして、生まれてきたからです。
たとえば、精神分析やアドラー心理学は、「神経症水準」の治療のために、創設されました。 一方ユング心理学は「精神病水準」に的を絞っていました。
8) フロイトとユングが、袂を分かったのは無理もありません。
フロイトが神経症水準の、それに対してユングが精神病水準の病態に、フォーカスしていたのですから。
しかし、当時2人はお互いが「異なる」病態水準に着目していた点に、気づいていませんでした。 だから考え方や治療法が、噛み合わなかった。
9) あなたの学んだ流派は、どの病態水準から「生まれた」のでしょうか? ご存じですか?
その流派のやり方は、あなたの現在のクライエントの病態水準に、フィットするでしょうか? 1つの流派ですべての病態をカバーできる、といった万能的な心理学は、ありません。
10)「病態水準について知らなくても大丈夫。なぜなら自分は “健康な人” だけを相手にしているから」と考える対人援助職がいます。
しかし、クライエントが健康かそうでないかを見極めるのは、実はとても困難です。 なぜなら、健康な心のすぐ横に病理が潜んでいた、ということが、よくあるからです。
病態水準のプロフェッショナルが、健康だと見立てていたクライエントでも、実は重篤な病理を抱えている、というケースは少なくありません。
11)対象関係論の精神分析医W.ビオンは、病態に新しい見方を提供しました。
彼によると私たちの誰もが、「健康な側面」と「精神病的側面」をはらんでいます。
ビオンの観点を参照すると、クライエントを健康か病的(=精神病的)か、と単純に二分化して見るのではなく、その人の『どの側面』が健康で、『どの側面』が病的か、また『どの程度』健康で、『どの程度』病的か、を見ることができるようになります。
12)クライエントの病的な側面が前面に出ている場合、セラピストは、まずクライエントの健康な側面と「同盟」の構築を試み、セラピストとクライエントの「チーム」を育成します。
そして2者で協力して、クライエントの病的な部分に働きかけます。
クライエントの健康な側面が未熟で脆弱なら、その側面の発達を促す取り組みをします。
13)ビオンによると、精神病のクライエントが、丸ごと精神病ということはなく、その人のパーソナリティには、健康な側面が必ず存在します。
課題は、健康な側面をどう見出すか、また未熟で脆弱な健康的側面をどう育成するか、そして病的な側面をどう見極め、そこにどう働きかけるか、です。
14)家族や組織とのかかわりも同様です。
その家族や組織のどの側面やどのメンバーに、健康な部分が現れているか、またどの側面やどのメンバーに病的部分が現れているかを、見極めるようにします。
詳細は、セミナーでお伝えします。
15)さて、病態水準には、どういったものがあるでしょうか?
基本は、「精神病水準」「パーソナリティ障害水準」「神経症水準」の3つです。 近年ここに、「発達障害水準」が加わりました。
(注:今回は、「発達障害水準」は、取り上げません。興味のある方は、ご連絡ください。以前に開催した「発達障害水準」理解のためのセミナーを、ご紹介します)
16)精神病水準と神経症水準は、対極にあります。
神経症水準は、「健康」の範疇に入ります。 この水準では、認知療法や論理療法のいう「機能的認知」が、可能だからです。
一方、精神病水準では、「非機能的認知」が主流です。
17)精神病水準と神経症水準の「間」にあるのが、パーソナリティ障害水準です。
パーソナリティ障害水準には、精神病的側面と神経症側面とが混在しています。
病態について理解するには、まず精神病水準と神経症水準について、よく学ぶことです。 すると、パーソナリティ障害水準が把握しやすくなります。
18)パーソナリティ障害水準の代表的病態は、「自己愛性」「スキゾイド性」「境界性」の3つです。
3つの中で、より重篤なのは自己愛性で、より健康度の高いのが、境界性です。 自己愛性と境界性とが混同されているケースが、今でも多々見られます。
それを、整理し、理解していきましょう。
19)病態水準は、複数の「発達心理学」を土台としています。 発達心理学が不在の心理学流派には、病態の見方がありません。
この点についても、ご説明します。
20)病態水準が採用する代表的発達心理学は、M.マーラーの古典的発達論です。
その発達論が、近年「対人関係神経生物学」によって読み直され、刷新されています。 それによって、病態水準全体の理解が、より洗練されています。
特に、自己愛性パーソナリティ障害の理解が深まっています。 わかりやすくお伝えしますので、楽しみにしてください。
21)停滞している対人援助は、クライエントの病的側面と、援助者の病的側面とが、「共犯関係」または「共依存関係」に陥っているケースが、ほとんどです。
その点を、見抜いて、的確なアプローチを可能にするのも、病態水準の見方のすぐれた点です。
個人のクライエントだけでなく、カップル、家族、組織にも役立つ見立てです。 自分自身を深く理解するうえで、また自己の癒し、セルフケア、自己成長にも有益なアセスメント法です。
22)今回、「関係的な病態水準の見立てと活用法~支援の実際に活かす最新アプローチ~」にご関心のある専門家、および一般の方、初心者の方のご参加を心よりお待ちしています。
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日時■ 2026年4月26日(日)10:00~17:00
会場■ zoomオンライン会議(お申し込みいただいた方に詳細をお伝えします)
費用■ メールマガジンにてご案内しております。
講師■ 富士見ユキオ・岸原千雅子